本日完成したインプラントの歯冠にあたる上部構造体です。インプラントと歯冠を繋ぎ止めるネジ穴が開いています。この穴は、ネジ止めをしたら、綺麗に塞いでしまいます。

フルジルコニアで作製しました。ジルコニアとは、ダイヤモンドに近い高い屈折率を有する生体親和性の良い元素です。歯の素材として打って付けです。近年、このジルコニアは歯茎とヘミデスモゾーム結合をすることが分かっています。

この写真は、ジルコニアクラウンを作製した模型です。ピンク色の部分が仮想歯肉です。通常、歯肉の厚さは3〜5mmです。その直下にインプラントがあるのです。ヘミデスモゾーム結合とは、歯肉の上皮細胞とジルコニアマトリックスが接着、結合することです。その結合は強固なものではありませんが、結合することにより、バリアを形成し、微生物を寄せ付けません。つまりインプラント体を感染から守ることができます。

従って、インプラントの歯冠(上部構造体)は、ヘミデスモゾーム結合をする生体親和性の良いジルコニア、あるいはチタンが良いとされています。

ヒロデンタルクリニック